アッカーマンの変化について

2024年11月23日土曜日

RC一般 自作RC

t f B! P L
設計が堂々巡りになってなかなか進まないので息ぬき?に、良く問題にするアッカーマンについてちょっと考えてみた。
考えてみたというより、モデルを作って試してみた。

タイヤ左右舵角を実際に測ってみた
タイヤ左右舵角を実際に測ってみた


前提

モデリングとパターン、計測方法について

サーボの位置やアームの穴の使い方でどういう風に変化をするかを計測。
車両前方からみて下記パターンを計測した。
  1. アームが逆ハの字
  2. アームが逆ハの字(1.の状態)で、ナックル側の穴を変更
  3. アームが逆ハの字(1.の状態)で、サーボセイバー側の穴を変更
  4. アームが一直線
  5. アームがハの字
  6. サーボ回転軸が前後逆
計測自体はFusionで計測。
前提として、
キャンバーゼロ、キャスター5度。
ステアリングのリンクはロアアームと完全に平行の状態。

計測は地面をモデリングしていない為、ロアアームの垂直面と、ナックルの垂直面についた角度を計測。
モデル自体はダイレクトドライブ車に良く或る形。
5度変更しては測定して…を繰り返した
5度変更しては測定して…を繰り返した

よくあるステアリングワイパー型じゃないのは単純に部品をモデリングしてないから。
RCではF1の設計しかしてない為ありもので計測した。

表の見方

中、それぞれの列の意味は下記の通り。
  • ホーン角度
    サーボホーンを切った角度。ニュートラルの状態を0として計測。
  • 右/左の左列
    ニュートラルの状態を0として、タイヤが地面に大して切れた角度。
    地面自体はモデリングしてない為、ロアアーム(もどき)の直角面との角度を測定。
  • 右/左の右列
    直前の角度との差分。10度の時は「10度での角度-5度での角度」。
    5度切った時にタイヤが追加で何度切れたかを示す。
  • Δ
    ステアリングを切った際に発生したタイヤ左右の舵角の差分。

グラフの見方

グラフはそれぞれ下記箇所を使用して図を作成する事で、「サーボが+5度動作した時の角度差」を表にしています。
グレー表示の箇所でグラフを作成
つまり、
  • グラフが平行の時
    一定量ずつ切れ込んでいく
  • グラフが右肩上がりの時
    次第に切れ込む量が増える
  • グラフが右肩下がりの時
    次第に切れ込む量が減る
となります。また、グラフについてはサイズ/スケールを同じにしてグラフ自体が全く同じになる様にしてます。(このため、途中見切れてるケースが有ります)

その他

キャンバーキャスター以外、測定箇所は計測を始める前二完全にニュートラルが出ていることを除いて他は適当。
ロアアームも超適当なので全幅が23cm合ったりするが、そもそもそこまで厳密性を求めてないので不問。

それぞれのセットは実際に照らし合わせて0.5mm後ろとか前とかじゃ数値上わかりにくいので超極端に変更したりしてます。

結果

①アームが逆ハの字


現状の自作車両で良く或る形。
逆ハの字になってるのは単純にスペースの都合…

アームが逆ハの字
①のアッカーマングラフ


②アームが逆ハの字で、ナックル側の穴を変更

余り…というかやった事無いのでモデル上でやってみた。
F1に限らず、通常ナックル側の一番外側の穴を使うと思うが、キングピン方向に一つ内側の穴を使ってみた。

①を元にナックル側の穴を変更
②のアッカーマングラフ



③アームが逆ハの字で、サーボセイバー側の穴を変更

①のモデルを基準として、サーボホーン側の穴を変更してみた。
左右リンクの穴が近付く様に変更した。
現状の自作F1ではアッカーマンはこのサーボホーンの穴を変更する事で対応している。

③のアッカーマングラフ

アームが逆ハの字で、サーボセイバー側の穴を変更

④アームが一直線

アッカーマンの調整ポイントとして、サーボが前後したり、ツーリング車両だとアームの角度がハの字になったり逆ハの字になったりと、車両側ボールの位置を調整してると思うので、サーボを後ろに後退させて、リンクを平行(ただし目分量)にして測定してみた
④のアッカーマングラフ
アームが一直線


⑤アームがハの字

④と同じ。逆にハの字になるようにしてみた。

アームがハの字
⑤のアッカーマングラフ



⑥サーボをひっくり返した

たまーにみる形式。
サーボセイバーの回転軸がリンクの前側に或るパターン。
…自作F1でこの形式使えないかなーと思ったけど、これ、フロントウイングの基部が邪魔で実際には無理があるんですよね…
⑥のアッカーマングラフ

サーボをひっくり返してみた



結論?

興味がある人は個別に考えてみてちょうだいなんだけど、

いじくり回して解ったのは大きく下記2点。
  1. リンクがハの字になると舵角差が付く。逆ハの字に近付くにつれて舵角差が無くなっていく。(①・④・⑤より)
    ハの字の付け方にはナックル側を変更したり、サーボセイバーの穴を変更したり、サーボを前後させたりといろいろあるが、全部まとめるとこの一言になる。
    グラフ書いてみたら曲線に差はあるとは思うが…
  2. サーボホーンの回転軸の前後は余り結果に影響しない。結果だけ見ると回転軸が後ろにある時にハの字(⑤)の時と傾向としては似てると思われる。

より細かい考察は…正直厳密にモデルを付くって検証するしかないんじゃないかなぁ…

角度をつけていった際に各角度の差分が比例するのか反比例になるのか…は少なくとも3点について検証する必要があるので、今回測定した範囲で言えるのは、「リンクが①逆ハの字、④一直線、⑤ハの字」のパターンだけ。
それ以上やるには専用にモデルを作る必要が出てくるのでココでは割愛。

現在作成している自作RCとしてはアッカーマンはサーボホーン側の穴位置調整、ここでいう①と③の間で変化させていることになる。
傾向としては
「ステアリングを切った角度に大してタイヤの切れ角はある程度一定に切れていく。穴位置変更に依存した切れ角の増減影響は少ないが、アッカーマンは穴位置変更の影響を受けて変化する」
と言えるのかな?

Excel上で厳密に計算…も出来なくはないけど、以前三角関数使って表を作ろうとしたけど面倒くさい上に、作ってる途中で計算が合ってるかどうかテストする手段がない事に気がついて止めた(≒職業病)ので…だれかやってほしい…

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